風邪(かぜ)とは

風邪とは、正式には「風邪症候群」と呼ばれる、複数の症状がまとめて現れる状態です。くしゃみ、鼻水、鼻詰まり、喉の痛み、咳、痰、そして発熱などが代表的な症状です。これらの症状を引き起こす原因の大部分は、ウイルス感染で、200種類以上のウイルスが風邪の原因として知られています。ウイルスは、鼻や喉の粘膜に感染し、炎症を起こすことでこれらの症状を引き起こします。そのため、風邪には「特効薬」がなく、残念ながらウイルスが体から排出されるまで待つしかありません。しかし、適切なケアで症状を和らげ、回復を早めることは可能です。風邪ウイルスは空気感染や接触感染で広がるため、複数のお子さんを持つ家庭では、感染拡大に注意が必要です。一つの風邪症状の原因となるウイルスは一つとは限りません。複数のウイルスが同時に感染している場合も考えられます。

風邪(かぜ)の症状

かぜ(風邪)の症状は、主に以下のものです。

  • くしゃみ
  • 鼻水、鼻づまり
  • 喉の痛み
  • 咳・痰
  • 発熱

また、低年齢のお子さんでは、高熱が出た際に熱性けいれんを引き起こす可能性もあります。
熱性けいれんは、ぼーっとして意識がなくなったり、体をそらすように背中や四肢をピンと張ったり、手足をガクガク震わせる、顔色が悪くなるといった症状を示します。慌てずにお子さんの様子をしっかりと観察し、早急に小児科に相談するようにしましょう。

かぜ(風邪)の原因

風邪のほとんどは、前述の通り様々なウイルス感染が原因です。風邪の原因となる主なウイルスには、ライノウイルスやヘルパンギーナ、手足口病、アデノウイルス、RSウイルス、ヒトメタニューモウイルス、エンテロウイルス、インフルエンザウイルスなどがあります。
ウイルスの種類によっては鼻やのどの呼吸器症状だけに限らず結膜炎や嘔吐、下痢、皮疹を引き起こすものもあります。

これらのウイルスは空気中に漂う飛沫や、ウイルスが付着した物に触れた手で口や鼻、目などを触ることで感染します。お子さんの場合、保育園や幼稚園、学校など集団生活を送る環境では、ウイルスに感染する機会が多くなります。免疫力が未発達なため、大人よりも風邪をひきやすく、何度も繰り返すことも珍しくありません。しかし、これはお子さんがウイルスと闘い、免疫力を高めていく過程でもあります。何度も風邪を経験することで、様々なウイルスに対する抵抗力を身につけていくのです。ただし、頻繁に風邪をひく場合は、免疫力の低下や他の疾患の可能性も考慮する必要があるため、医師への相談をお勧めします。

かぜ(風邪)の治療

風邪に特効薬はないため、治療は主に症状を和らげる対症療法が中心となります。発熱があったとしても、必ずしも解熱剤を使う必要はありません。発熱は、体自身の免疫システムが ウイルスと戦っている証拠です。しかし、高熱が続き、お子さんが苦しんでいる場合は、医師の指示に従って解熱剤を使用しましょう。

鼻詰まりがひどい場合は、生理食塩水で鼻を洗浄したり、吸引器を使うのも有効です。咳や喉の痛みには、市販の薬もありますが、必ず医師や薬剤師に相談して使用してください。

十分な水分補給も大切です。脱水症状を防ぐため、こまめに水分を摂るようにしましょう。
喉の痛みがつ用意場合は柔らかく似たうどんやおかゆ、ゼリーやプリン、ヨーグルトなどを少量ずつ食べさせてください。

かぜ(風邪)に関わる疾患一覧

  • 手足口病
  • 咽頭結膜熱(プール熱)
  • アレルギー性鼻炎
  • 花粉症
  • 舌下免疫療法
  • インフルエンザ